ボルト、アンペア、ワット…。EVの話をするときによく出てくる、電気の「単位」たち。
中学生の時に習ったような気がしますが……すっかり忘れましたよね!
それぞれどういう定義なのかあらためて調べてみると、以下の通りだそうです。
電圧(ボルト) = 電気を押し出す力
電流(アンペア) = 電気が流れる量
電力(ワット) = 消費される電気エネルギー
やっぱり難しい……。と思ってもう少し調べていたら、分かりやすい図を見つけました!
これで電気が分かる!
電圧とは、水鉄砲を押すパワー。ライオンの方がネズミより強く押し出せます。当然、出てくる水の勢いも強い。これが電流。そして最終的にたくさんの水が出せる、これが電力です。
「電力 = W」といえば、みなさんが家で使っている電球には40W、60W、100Wなどがありますが、数字が大きくなるほど明るい。つまり消費される電気エネルギーが多い、ということなんですね。
これは簡単!ワットアワー
そしてもうひとつ、EVの話で良く出てくる単位が「Wh(ワットアワー)」。「W」と似ていますが、これは簡単でした。
電力(W)を1時間(1h)使った時の電気量を表す単位が「Wh」なのです。
例えば、先ほどの100W電球を1時間つけっぱなしにしたら、100W x 1h = 100Wh ということです。
「Wh」をさらにリアルに感じていただくために、ご自宅に毎月くる「電気ご使用量のお知らせ」を見てください。
下の4番、「kWh」と書いてあるところが、1か月に使った電気の量です。(1kWh = 1000Wh)
3人世帯における平均的な電気使用量はひと月に372.2kWh、1日に12.4kWhだそうです。電気代にすると11,000円ほど。
みなさんは上手に省エネできていますか?
EVのバッテリーはどうなってる?
さて、EVには当然ながらバッテリーが搭載されており、その大きさは「kWh」であらわされます。
EVのパワーや一充電走行距離に大きな影響を与える、バッテリーの違いを見て行きましょう。
まずは、街なかでも一番よく見かけるEVである、「ニッサン LEAF」。
「e+」仕様では、一充電走行距離 570km(JC08モード)を達成する62kWhバッテリーを搭載しています。
先ほど計算した一般家庭の例でいうと、1日に使う電気量が12.4kWhなので、フル充電のLEAFがあれば、5日間暮らせちゃうことに!
いまやEVのバッテリーは、これくらい高性能になっているのです。
バイクのEVは?
バイクの世界を見てみると、昨年発表されて大いに話題となった「ハーレーダビッドソン Live Wire」は15.5kWh。大型バイクだけあって、かなり大容量のバッテリーを搭載しています。
スクーターでは、「BMW C evolution」が有名ですが、こちらは12.5kWh。やはりかなり大きいバッテリーを積んでいます。
この2台はビッグバイクとしてのスピードと十分な走行距離を両立するために、かなり大きいバッテリーを積んでいます。
「アイディア AAカーゴ」は、というと、α4が原付一種、β4が原付二種でそれほどスピードを出す必要はないので、バッテリー容量は4kWh。ビジネスモデルとしては申し分ない距離の走行が可能です。
こちらは、同じく業務用の「ホンダ BENLY e:」。日本郵便にも採用されたというニュースは記憶に新しいですね。バッテリー容量はAAカーゴの半分の2kWh。当然走行距離は当然短くなりますが、重量やコストのバランスを考えた設計かと思います。
そしてテレビでもおなじみ、「ヤマハ E-Vino」。バッテリーはBENLY e:の1/4となる0.5kWh。一充電走行距離はかなり短くなりますが、とにかく気軽に、リーズナブルにEVを体験して欲しい、というコンセプトであることが分かります。
このようにバッテリーの違いからも、各モデルのキャラクターの違いが見えてくるんですね!
今度EVのニューモデルが出たときは、バッテリー容量にも注目してみてかいかがでしょうか?