ヨーロッパ最大級の自動車ショーである「2018 パリモーターショー」において、プジョーの二輪部門は大きな発表を行いました。二輪車ではなく自動車が中心のイベントで、ブランドの根幹にかかわる発表を行ったことには、とっても深〜い意味があったのです!
あれ?スクーターブランドだったのに……。
2018年10月に行われた「パリモーターショー」。自動車が中心のショーであることもあり、プジョー二輪部門のブースはさほど大きなものではありませんでしたが、そこにはいつもとは違った光景がありました。
ブースの外観を眺めてみると、いつものスクーターではなくバイクのポスターがたくさん……。
そして、その脇にはビンテージバイク!
1930年代のプジョーを代表する一台「 P515」です。
「P515」は、2,000kmおよび3,000kmの平均最高速度、24時間走行の平均最高速度という3つの世界記録を達成した超ハイパフォーマンスモデルです。
スクーターブランドなのに、なぜバイク?と思いながらブース内をよく見てみると……。
……ん??
プジョーマークが……?
PEUGEOT 「SCOOTERS」ではなく「MOTOCYCLES」になってる!!
そう。プジョーはスクーター専門ブランドではなく、モーターサイクル総合ブランドになることを宣言したのです!
いや、正確にはモーターサイクルブランドに「なる」ではなく「戻る」なのかもしれません。
はじまりは、パリでした。
1898年。第1回!パリモーターショーにおいて、歴史的な発表が行われました。プジョー最初のモーターサイクルです。
その後もプジョーはモーターサイクルブランドとして、高性能な市販車やレース車を製造し続けてきました。
近年はスクーターを中心とした製品ラインナップを揃えていたプジョーですが、はじまりから120年後の今年、モーターサイクル全般を製造するブランドに戻ると発表。つまり原点回帰を宣言!したのです。
その発表の舞台を、自分たちの「はじまりの地」であるパリモーターショーに設定したのは必然ですね。
そして、気になるモーターサイクル第一弾がコレだ!
モーターサイクルブランドへの回帰を宣言したプジョーが、第一弾として発表したコンセプトモデルがこちら。フレンチブルーのボディが美しい「P2X Concept」!
「P2X Concept」という車名の意味は明らかにされていませんが、「PEUGEOT to X(プジョーは新境地へ向かう)」という宣言なのかもしれません。
見てください、この先進的なフロント周り!
サイドカバーには1898年当時のライオンマークと「LEGEND」の文字。
120年の歴史と、新しい未来が感じられます!
「P2X Concept」のバリエーションとして、セパレートハンドルとキャストホイールを装備したスポーツモデル「P2X Cafe Racer Concept」も同時発表されました!
スポーツモデルとはいえ、おしゃれでラグジャリーなシート!
テールランプもカッコいい!!
ここでプジョートリビアをひとつ。
この3本ラインは「Lion’s Claw(ライオンの爪)」といって、プジョーブランドの製品(四輪、二輪)に共通するデザインモチーフなんですよ!
ヘルメットもおしゃれ!!
コンセプトモデルだけじゃありません。
いかにもモーターサイクル向けのヘルメットも展示されました。
ほ、欲しい……。
さすが、色づかいがおしゃれです。
本格的なフルフェイスヘルメットを用意していることからも、プジョーの本気が感じられます!
フレンチブランドの誇り。
今回のショーでプジョーからリリースされた、ブランド宣言がこちらです。
“プジョーは、現存する世界最古のモーターサイクルブランドであり、1898年から120年に渡り築き上げた長い歴史とノウハウを持っています。フランスはもちろん、世界の二輪マーケットにおいても重要な役割を果たしています。
私たちは120周年というこの記念すべき年に、私たちのルーツである歴史的なブランド名を再び掲げるとともに、新しいアーバンモビリティコンセプトモデルを提示し、プジョーブランドの新しい章をスタートします。 PEUGEOT MOTOCYCLES。 「プジョーモトシクル」と、フランス語の発音で呼んでください。” |
「モーターサイクル」ではなく「モトシクル」というちょっと耳慣れない読み方に違和感があるかと思いますが、
その背景が分かると、モットシックリ来る!!
画像: フレンチブランドの誇り。
自分たちのルーツである「モーターサイクル」「パリ」「フランス」をあらためて見つめなおし、120年の歴史を背負って新しいステージへ進む「プジョー・モトシクル」。
これからもお楽しみに!!