満員電車あるいはクルマの渋滞で、ストレスをタップリ感じながらの通勤通学。いま、これに代わる手段として、排気量125ccまでの原付2種スクーター(原2)が注目され出している。というのも、原2スクーターに乗るためのAT小型限定普通二輪免許が、とても簡単にとれるようになっているのだ。
クルマの普通免許を持つ人が、この免許を取得する場合は、教習所で8時間の技能教習を受ける必要があるが、1日あたり3時間だった上限が4時間に引き上げられ、教習にかかる日数が最短2日間に短縮された。つまり週末を利用すれば、会社を休むことなく原2スクーターに乗るための免許が手に入る。
原2スクーターのメリットは?
なぜ50ccではなく、原2スクーターなのか…!? 「乗り物」としてのメリットでいえば、それは道路を走る上で圧倒的にストレスが少ないからだ。まず、制限速度は普通車と同じだからクルマの流れにのって走れる。50ccの場合は30km/h以下で走らなければならず、お行儀良くクルマに付いていくだけでも、制限速度オーバーでお巡りさんにキップを切れられてしまうことになりかねない。
また50ccは、二段階右折という難解な右折方法を、交差点でしなければならなかったり、してはいけなかったりで、これもまた警察の取締りのターゲットとなっているのが現実。原2なら、普通車と同じように交差点で右折でき、2人乗りだってできる。
取得年齢は16歳からで、税金が安く、さらにクルマを持っていれば自動車保険のファミリーバイク特約を使って保険料も安く済む。こんなにもメリットが多いから、脱満員電車が可能な、原2スクーターがいま注目というわけだ。
どうせ乗るなら、やっぱりこだわりたい
いま、市場は活気づき、さまざまな125ccスクーターが選べるが、どうせ買うのなら自分好みの1台をじっくり選んだ方がいいに決まっている。通勤通学だけでなく、休日には友人や恋人を後ろに乗せて出掛けたり、仲間と遠出なんてのも楽しいだろう。原2ライフは楽しみがたくさん詰まっているのだ!
個性的な魅力あふれる原2モデルは国内外問わず数多く存在するが、今回はそんな中でも、それぞれが個性を放つ3台の原2スクーターを紹介しよう。「原2ライフ」スタートのきっかけになれば幸いだ。
正統派スポーツコミューター…ヤマハ NMAX(本体価格35万1000円・税込み)ヤマハ NMAX ABS
スポーティに、スマートに走りたいという人はNMAXだろう。都市を駆け抜けるのに相応しいコンパクトボディに、力強くクリーンでエコなBLUE COREエンジンを搭載。低速向けのカムが6000回転で高速向けに切り替わる可変バルブ機構も採用し、全域でパワフルな走りをもたらす。
眼光鋭い二眼ヘッドライトがフロントマスクを精悍にし、フル液晶ディスプレイのマルチファンクションメーターが先進性を強調。シート下トランクは容量約24リットルと広く、500mlペットボトルが入るフロントポケットもあって利便性に優れる点もポイントが高い。
注目度抜群! プジョー スピードファイト125 R-CUP(本体価格36万720円・税込み)
人とは違う、スポーティすぎるデザイン。レーシングスピリットを具現化したプジョーのシティコミューターで、ストリートの視線を独占してしまうのもいいだろう。
LEDヘッドライトを採用したスーパースポーツルックのフロントマスクをはじめ、モータースポーツにインスパイアを受けたエアインテーク、アルミ製ランニングボードなど、エクステリアはとにかく派手。見た目どおり実力も高く、カッチリとした足まわりと元気の良いエンジンでキビキビ走る。ダッシュボードにスマートフォンサポートを標準装備し、USBポートを隠し持つのもありがたい。
イタリアンスクーターでオシャレに…ベスパ プリマベーラ125ABS(本体価格45万9000円・税込み)
オシャレに、エレガントに。ベスパ プリマベーラで走ったら日常の景色も、きっと色鮮やかなものとなるだろう。ファションに気遣うように、乗り物だって格好良く。そんな人は迷わずコレだろう。
空冷単気筒SOHC3バルブエンジンは、アイドリングで心地良い振動を発生し、ムード満点。走り出せば振動は収まり、走りは軽快なもの。片持ち式のフロントサスペンションやお馴染みのデザインエッセンスは、1968年の初代登場以来変わっておらず、そんな伝統を受け継ぎながらもシートが電動スイッチで開いたり、グローブボックス内にUSB電源ポートを備えているなど装備は先進的だから心憎い。大人向けの原2スクーターだ。
自分好みの1台を選ぶ、そこからもう原2ライフは面白い
いかがだろう。NMAX、プリマベーラ、スピードファイト、いずれも三者三様で、個性豊かな原2スクーターたちだ。相棒として選べば、きっと毎日が楽しくなるに違いない。さぁ、今すぐスタートしようではないか原2ライフ。「No More 満員電車」である。
《青木タカオ》
引用元:https://response.jp/article/2018/10/30/315570.html